赤ちゃんの写真の威力
心理学者リチャード・ワイズマンは240個の財布を購入し、宝くじ、割引チケット、偽のメンバーズカードなどありふれた物を入れた。
それに加えて40個ずつ4組、160個の財布に4種類の写真を1枚ずつ入れた。
①笑顔の赤ちゃん
②かわいい仔犬
③幸せな家族
④穏やかな老夫婦
の写真である。
また、40個の財布には持ち主が最近慈善事業に寄付したことを示すカードを加え、もう40個の財布には何も付け加えなかった。
そして準備した財布を通行人の多い通りに1つずつこっそり落とした。
1週間で42%の財布が戻り、明確なパターンが浮かび上がった。
財布が戻ってきた確率は以下である。
*何も加えなかったもの6%
*慈善カードを入れたもの8%
*老夫婦の写真を入れたもの11%
*かわいい仔犬の写真を入れたもの19%
*幸せな家族の写真を入れたもの21%
*笑顔の赤ちゃんの写真を入れたもの35%
なぜ赤ちゃんの写真を入れた財布は戻ってくる確率が高かったのか。それは人間の進化の過程に隠されている。赤ちゃんの写真を見ると脳の内側前頭眼窩皮質が反応し、無意識のうちにいい気持ちになり助けたくなるという事が研究によりわかっている。赤ちゃんの写真を見ると一瞬のうちに進化のメカニズムが働き、親切な気持ちになるのだ。
財布をなくした時に返ってくる確率を高めたかったら、財布の中に最高に愛らしくて幸せそうな赤ちゃんの写真をすぐに目につくように入れておく事。
読んでくださりありがとうございました。