うーまblog

悩める30代の投資や思いついた事を書いています。

MENU

科学的根拠に基づいたストレス解消法①

大声で叫んだり、サンドバッグを叩いてもストレスは増すばかり

■怒りを発散させればストレスは解消されるか

抑圧された感情を大声を出す、枕を叩くなど社会的に害のないかたちで外に吐き出す事でストレスが解消される。そう考える心理学者は多い。しかし、それは本当なのか。

■作文の採点を使った実験

2002年にはアイオワ州立大学のブラッド・マッシュマンが600人の学生を対象に実験を行なっている。彼は学生たちに作文を書いてもらい、採点は別の学生に頼むと伝えた。

実際には実験者が採点を行い、意図的に悪い点数をつけ、

「こんなひどい作文は読んだ事がない」など、手厳しい感想を書いたのだ。

当然ながら学生達は猛烈に腹を立てた。

そして半数の学生にボクシングのグローブが渡され、自分の作文を採点したとされる相手の写真を見せられ、サンドバッグをその相手だと思って叩けと言われたのだ。

そして残りの半数の学生はボクシングのグローブは与えられず、部屋で2分間静かに座るよう頼んだ。

その後で全員が情緒を測定する質問表に答え、現在感じている怒り、不快感、欲求不満の度合いが調べれた。

サンドバッグを叩いた学生は気分が静まっただろうか。結果は逆だった。

サンドバッグを叩いた学生はさらに攻撃的になっていたのだ。

サンドバッグを叩いたり、大声を上げてもストレスは解消されない。

その事がこの実験やその他の研究で明らかになっている。では、どのようにストレスを解消するべきか。

■マイナス体験をプラスに変える

マイナス体験を乗り越える方法に「良い事探し」と呼ばれる物がある。

その効果を実証したのはマイアミ大学のマイケル・マカラックとその仲間達だ。彼らは300人を超える学生に自分が誰かに傷付けられたり、嫌な思いをした体験を書いてもらった。裏切りから屈辱まで、拒絶から無視まで、学生達は誰もが不愉快な経験をしていた。

その後で参加者を3つのグループに分けた

  • その体験がいかに自分にマイナスの影響を与えたか詳しく書くグループ
  • その体験から自分が得たプラスの事について詳しく書くグループ
  • 明日の予定について書くグループ

この実験の最後では、自分を傷付けた相手に対する考えや気持ちを測定する質問表に全員が答えた。その結果、ムカつく体験からプラスの事柄について数分考えるだけで怒りや不快感を鎮める効果がある事がわかった。

ストレスを解消したいなら、大声を出したり枕を叩いたりしても無駄である。

そのかわりに嫌な出来事のプラス面について書き出すようにしよう。

その出来事のおかげで強い人間になれた。賢くなれた。人に対する思いやりを持てるようになったなど。

 

読んでくださりありがとうございました。